～ では『女性ホルモン』ってそもそも何なのでしょうか。

 『女性ホルモン』は女性の心身のリズムを司り、心や体に大きな影 響を与えるホルモンで、卵巣から出る二つのホルモン、エストロゲ ン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン）の総称なんです。 

そしてこれらのホルモンはそれぞれ働きが違い、どちらも一生涯通 じて同じ量が出ているわけではなく、年齢によりその量も変化があ るものです。 

その上、どちらもごく微量でありながら女性の心身のバランスを保 つために働くため、ちょっとした乱れで大きな不調につながること もあるわけです。

 では、これら二つのホルモンはそれぞれどんな役割があるのでしょうか。

 ここでは大まかにお話ししますね。

 まずエストロゲン(卵胞ホルモン）とは 大雑把に言うと丸みを帯びた体型を作って月経を起こし生殖器を発 育させる役目を持ち 

①卵巣内の卵胞を成熟させて、排卵、受精に備える

 

②受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くする

 ③自律神経を活発にし、体調をととのえて、気持ちを安定させる

 ④血流を良くしたり、真皮のコラーゲンを増やして、肌や髪に潤い やハリを出す 

⑤骨にカルシウムを蓄える などたくさんの役割を持ちます。 

プロゲステロン（黄体ホルモン）とは エストロゲン(卵胞ホルモン）が作用してきた組織の下地に手を加え て完成させる役目を持ち

 ①受精卵の着床に備えて、子宮内膜をより厚くし、柔らかくする 

②妊娠に備え、体温を上げる（基礎体温の高温期をつくる） 

③妊娠の維持 ④体内の水分保持、食欲増進を起こす などの役割があります。 

この二つのエストロゲン、プロゲステロンのバランスは年齢によっ て変化し、様々な要因によってバランスを保っているのです。 

女性のライフステージの中での様々な不調の要因に、このエストロ ゲンとプロゲステロンがかかわることが多々あります。 

ただ、そのライフステージによって症状の現れ方も対処の仕方も違 うので、いっぺんにあーだ、こーだとは言えないのですよね。 

なので、次回からは、ライフステージを分けながらこの二つのホル モンのにかかわる事柄をお話ししようと思います。 

急に寒くなってきましたが、季節の変わり目は体調を崩しがちです。

 皆さん、心身共にいたわりながらお過ごしください。